コンビニの安売り騒動
6月22日、公正取引委員会(以下公取委)は、
コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンが、
消費期限が近づいた弁当や総菜などをフランチャイズチェーン(FC)加盟店が値引きして販売する
「見切り販売」を不当に制限していたとして、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)とし、
同社に対して排除措置命令を出した。
公取委は、
同社本部がFC加盟店と締結した基本契約で「小売価格は加盟店側の自らの判断で決定する」と
明記しながら、一方で「推奨価格」を現場の経営指導員に徹底し、加盟店側の自主判断による
「見切り販売を制限していた」点を問題視した。
基本契約で本部が得るロイヤルティに関し、
一部の加盟店が「ロイヤルティの算定方法が不当」として提起した訴訟では、
2007年に最高裁が合法と判断、司法がコンビニの現システムを是認することにはなった。
しかし「廃棄商品の原価をFC加盟店が一方的に負担する」という現システムに不満が募っていた。
公取委に拠れば、
本部は弁当や総菜に関し、加盟店を指導する立場の経営相談員に「推奨価格である」と徹底。
また加盟店が見切り販売をしようとすると、
経営相談員は「やめてほしい」「契約解除もあり得ますよ」などと、値引きを制限していたとしている。
コンビニのFC加盟店が本部に支払うロイヤルティは、
「FC加盟店の売上高から実際に仕入れた商品の仕入れ原価を差し引いた」粗利益に、
一定の割合をかけて算出する。
今回問題となった廃棄分の損失は、全て加盟店の負担となる。
廃棄分は仕入れ数量の2%程度と言われているが、売り残りが増えれば廃棄コストが膨らむ。
例えば、仕入原価1個100円のおにぎりを20個仕入れ、150円で販売した場合、
売り切った場合の売上粗利益は1000円。
ロイヤルティ率が50%とすれば、加盟店は500円の利益。
しかし15個しか売れなければ、加盟店は125円の赤字となる。
業界が右肩上がりで成長していれば、廃棄はそれほど問題にならなかった。
しかし同業各社の出店競争激化で、
国内コンビニの既存店売上高は2007年まで8年連続で前年度比マイナス。
08年度はたばこ自動販売機用成人識別カード「タスポ」効果で、多少は潤ったものの、
09年度はその効果もはげ落ちる見込みとなっている。
公取委に拠れば、
同社の全国約11,200店のFC加盟店のうち約1,100店で、廃棄された弁当や総菜を調査、
2007年3月から08年2月の1年間で、各店が廃棄した商品は、原価相当額で平均530万円になった、
としている。
セブンイレブンは35年前に日本に上陸、日本にコンビニ文化を定着させたパイオニア。
簡単な日常品の購入、公共料金の支払い、宅急便の手配等、もはやコンビニ抜きの日常生活は
考えられなくなっている。
そして35年も経てば、システムの弊害が出てくる(=垢もたまってくる)。
FC加盟店を管理・監督するセブンイレブン本部は、
「既定路線の利益を確保する」あるいは「賞味期限ギリギリの腐敗リスク回避」等、
あれやこれやと(杓子定規に)策を巡らしているようだが、答えは簡単。
「コンビニの安売り?結構じゃないですか」
「どうせ捨てるなら安く売れば?」
「それが(今流行りの)エコだろ?」
が消費者の偽らざる気持ち。
コンビニも飽和状態で、経営が簡単ではなくなっている。
しかし簡単で素朴な問題を、(あえて)こねくり回しても仕方がないと思うが…
