超円高再来はニッポン崩壊の序章か
8月24日の為替市場で円は83円台突入、円高、円高と日本中が騒いでいる。
確かに80円割れの可能性を秘める流れではある。
とは言っても、ここにきての85円台から5円ばかり円高になるだけの話ではある。
80円割れの円=70円台の円とは、1995年4月19日の79.75円、
ラフに言えば1㌦=80円になった局面を指す。
大局的に最大の円高リスクを考えてみたい。
戦後、米財務省の指示によって1㌦=360円と定められた。
なぜ「360という数字」が出てきたかは諸説あるが、
ギャン理論を取り入れたとする説が有力である。
「相場は宇宙」
「相場の展開は360度の円で考えれば解り易い」
とするギャンの論法が取り入れられたとされている。
とすれば、360円から始まった円の大きな節目は、素数の「1,2,3,5」で考えれば解り易い。
360÷2=180円。
360円÷3=120円。
360円÷5=72円。
日本が変動相場制に移行し、東京外為市場が始まるのは1973年。
以来約37年、確かに180円や120円は大きな節目となってきた。
そして次なる大きな節目は72円、ということになる。
日本の現政権、民主党政権には専門家(相場のプロ)がいないどころか、
今回の円高局面を軽視しているようにさえ見える。
菅首相は「断固たる措置を採る」と言っているが、“断固たる措置”って一体何だ??
久し振りに聞いた“(百年一日、日本政府伝統の)紋切り型”の言い様に、
クスッと笑ってしまった。
超デフレの日本で、内需拡大だ、市場介入だと騒いでみても、
さしたる効果は期待できないんじゃありませんか?菅首相!!
ただ1980年代以降、円高局面を何度もくぐり抜けてきた大企業(大手製造業、商社等)は
無力ではない。
無策の日本政府にとうに見切りをつけている。
明確に言えば、「必要な生産拠点の海外移転」がほぼ終了している。
言葉を変えれば、円高によって損失が出ないどころか利益が出る態勢が出来上がっている。
円高によって、日本国内の輸出関連企業は損失が発生、結果的に、日本国の税収が減る
という流れにはなる。
ただ企業側は、日本国内の損失は海外拠点での利益でチャラにする。
至極簡単でシンプルなシステムである。
こうして考えていけば、今回の円高・株安はある程度は自然の流れではある。
円高によって日本の産業の空洞化の進捗、特に地方の空洞化が進む。
イコール日本の税収減、イコール日本株安である。
そして残念ながら、日本の産業の空洞化によって、雇用の拡大はあり得ない。
最近、菅首相が口を酸っぱくして叫んでいる、新卒者の雇用も同様である。
今や隆盛を極める自動売買システムも、日本の円高に寄与しているのも間違いない。
ドルも怪しい、ユーロも怪しい、といった世界的な通貨不安の中で、
自動売買のアルゴリズムが、先進国で唯一の無策の(=とりたてて何もしないorできない)
日本の円がマイナス点が少ない(=表面的な欠点データが少ない)から買わせているだけの話。
市場関係者が「日本に魅力を感じているわけではない」のである。
こうした状況下で、目標値の72円に向かって70円台に入った途端、
円が一気に売られる可能性を秘めている。
大きなテーマは、
「1㌦=70円時代に、日本国内にしか拠点を持たない企業は生き残れない」。
それは日本国全体の衰退を意味する。
イコール日本の円の衰退、というシナリオである。
民主党代表選を巡って、日本の政界がガタついている。
今のニッポンに“血みどろの覇権争い”をしている暇などあるのか??
今回の円高局面、ニッポン崩壊の序章に見えて仕方がないのである。
